犬の目が白い原因は?考えられる病気や症状、治療について解説します

「うちの子、目が白いけど白内障かな?」と感じている飼い主さんは多いのではないでしょうか?犬の目が白く見える原因は白内障だけではなくさまざまであり、軽度のものから緊急性の高い疾患まで幅広く存在します。
目の白濁は視力に影響を与える可能性もあるため、早期発見と適切な治療が非常に重要です。
今回は、犬の目が白くなる原因や症状、治療法について詳しく解説します。

石井 (ALL動物病院行徳院長 皮膚科学会認定医)
皮膚疾患に悩むご家族をはじめ、ご来院のみなさまにご相談していただきやすいような雰囲気づくりに努め二人三脚での治療をしています。2児の父で特に好きな犬種はプードル。日頃の運動不足解消のため暑さ寒さに負けず自転車通勤している。
犬の目が白い原因は?
犬の目が白く見える原因は目のどの部分が白濁しているかによって異なります。主に以下の3つの部位が関係しています。
- 白濁する主な部位
- 角膜:目の最も外側にある透明な膜
- 前房:角膜と水晶体の間にある空間
- 水晶体:目の中でレンズの役割を果たす組織

これらの部位のどこが白濁しているかを特定することで、原因となる病気を絞り込むことができます。
例えば角膜に傷や炎症、浮腫が起こることで目が白く見えたり、前房で炎症が起こると白く見えることがあります。水晶体は加齢や代謝異常によって白く見えることもあります。
犬の目が白くなる病気は?
犬の目が白くなる病気は何らかの病気に関連しており、それぞれ目のどこが白濁しているかで病気を把握します。
角膜の病気
- 角膜潰瘍
- 角膜の表面に傷ができた状態。傷によって角膜が白く濁り、強い痛みを伴います。
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- ドライアイ(乾性角結膜炎)
- 涙の分泌が減少し、角膜が乾燥する病気。慢性化によって角膜が白く濁ります。
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- 角膜ジストロフィー・角膜変性症
- 角膜にコレステロールやカルシウムが沈着する病気。遺伝的な要因や代謝異常が関係します。

眼圧の変化を伴う病気
- 緑内障
- 眼圧が上昇し、視神経がダメージを受ける病気。角膜浮腫により目全体が白っぽく見えます。
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- ぶどう膜炎
- 目の中の炎症により前房が白濁します。感染症、免疫疾患、外傷などが原因です。
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水晶体の病気
- 白内障
- 水晶体が白く濁る病気。加齢、遺伝、糖尿病などが主な原因で、進行すると視力が低下し、失明することもあります。
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- 核硬化症
- 加齢により水晶体の中心部が硬くなり、やや白っぽく見える状態。病気ではなく、視力への影響も軽度です。

全身疾患との関連
目の白濁は、全身の病気のサインであることもあります。
- 糖尿病
- 白内障の原因となり、急速に進行することがあります。多飲多尿や体重減少などの症状にも注意が必要です
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- クッシング症候群
- 代謝異常により白内障のリスクが高まります
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- 高脂血症
- 角膜や前房の白濁を引き起こすことがあります
これらの内分泌疾患が疑われる場合は、眼科治療と並行して全身の検査と治療が必要です。
犬の目が白いときの症状は?
目の白濁に伴って、様々な症状が現れます。
これらの症状はどの病気が疑われるかを判断する手がかりになります。
- ・充血
- ・流涙
- ・眼瞼痙攣(羞明)
- ・目やに
- ・眼球の大きさの変化
- ・瞳孔の異常
犬の目が白くなると見えなくなる?
目の白濁が進行すると、視力に影響が出ることがあります。
- ・物にぶつかりやすくなる
- ・階段の昇り降りを嫌がる
- ・暗い場所での行動が慎重になる
- ・飼い主の呼びかけに反応しても、近づいてくるのが遅い
視力の低下は生活の質に大きく影響するため、早期発見と外傷などの対策が必要です。
犬の目が白くなる病気の治療は?
治療法は原因となる病気によって大きく異なります。多くは点眼薬をした内科治療が行われますが、病気によって外科的治療、全身疾患の治療が必要になることもあります。

角膜の病気の治療
- 角膜潰瘍
- 抗菌薬の点眼、ヒアルロン酸の点眼などを使用します。場合によっては抗生剤の内服や注射を使用することもあります。深い潰瘍や治りにくい場合は、結膜フラップや角膜移植などの手術が必要になることもあります。
- ドライアイ
- 涙の分泌を促す免疫抑制点眼薬(シクロスポリン)、人工涙液を主に使用します。
前房の病気の治療
- 緑内障
- 眼圧を下げる点眼薬や内服薬などを使用します。緊急性が高く、速やかな治療が必要です。点眼で眼圧がコントロールできない場合は、レーザー治療や眼内インプラント挿入術などを検討します
- ぶどう膜炎
- ステロイドや非ステロイド性抗炎症薬の点眼、原因疾患(感染症など)の治療の治療を行います。
水晶体の病気の治療
- 白内障
- 進行を遅らせる点眼薬がありますが、視力を回復させるには白内障手術(水晶体の摘出と人工レンズの挿入)が必要です。手術には専門的な技術と設備が求められます。
- 核硬化症
- 治療の必要はありません。経過観察していきましょう。
目薬の方法はこちらで詳しく説明していますのでご覧ください。
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犬の目が白いのは治るの?
目が白い状態が治るかどうか、そして視力が回復するかは原因となる病気や治療のタイミングによって大きく異なり、予後に注意が必要なケースは、進行した白内障、緑内障、重度のぶどう膜炎などです。
予後が良好なケースとしては、核硬化症、軽度の角膜潰瘍、初期のドライアイなどが挙げられます。
視力を失っても、犬は嗅覚や聴覚、そして空間記憶を使って生活することができるため、以下のような工夫やご家族のサポートがあれば快適に過ごすことが可能です。
- ・家具の配置を変えない
- ・目に高さに尖ったものを置かないようにする
- ・階段や段差に注意を促すマットなどを置く
- ・散歩では声をかけながら、リーシュで上手に誘導する
- ・ぶつかり防止グッズを使用する
まとめ|犬の目が白い原因や気づいたらどうしたらいい?
犬の目が白くなる原因はさまざまで、その緊急度や深刻さも病気によって大きく異なり、早期発見・早期治療が、愛犬の視力と生活の質を守る鍵です!
愛犬の目が白く見えたら、自己判断せず、できるだけ早く動物病院を受診することをおすすめします。当院では眼科診察もありますのでご相談ください。
