【動物病院が教える】犬の散歩に必要な時間は?気温・マナー・注意点を解説します
犬との暮らしにおいて、必要と言われているお散歩。「散歩ってどの犬にも必要なの?」「どれくらいの時間散歩したらいいの?」と思ったことはありませんか?
今回は犬にとって散歩が必要な理由やマナーについて詳しくお話していきます!


伊川(愛玩動物看護師)
物心つく頃には動物に触れ合うことが多く、将来の夢は動物関連の仕事に就くことだった。看護師として外科の勉強や、当院をみなさまに周知してもらえるようHP等の内容を充実させることに奮闘中。また、シニア猫との暮らしの経験からシニアになってもより良い生活をできるようお手伝いしております。フェレット大好き、フェレット仲間募集中!
犬に散歩が必要な理由とは?
散歩は運動時間の確保や筋力維持、ストレス解消、さらには家族や他の犬のとのコミュニケーションの機会です。
必要とされる運動量は犬種・年齢・個体差によって異なるため一概にはいえませんが、運動量が足りないとストレスが溜まり、問題行動を起こす要因の一つともいわれています。小型犬は室内での運動で十分と思われがちですが、家の外に出ることで気分転換も出来るため、可能な限り外に出て散歩を行うといいでしょう。
犬や人との交流によって絆を深め、社会性のある子に育てることも散歩が必要な理由の一つです。
触れ合いが苦手な子は散歩に出てにおいを嗅ぐだけでもコミュニケーションになるため、人通りが多い場所などでは抱っこしながら散歩してみるといいでしょう。

そしてシニアになったから、と散歩を控えるのは要注意です。
散歩で体を動かすことで足腰の筋肉量を維持し、関節が固まらないようにすることで寝たきりの予防にもなります。においや感覚が様々な刺激を受け、認知症の予防にも効果があります。体調に合わせながら外に出て歩いてみましょう。シニア期の犬の変化についてはこちらで解説しています。
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犬の散歩に準備する物は?
散歩の際は以下の物を用意しましょう。
- ・首輪または胴輪
- ・リード
- ・迷子札
- ・排泄物処理グッズ(水、排泄物をとる袋、ペットシーツ)
- ・お散歩バッグ
ご家族も散歩時はスニーカーなど歩きやすい靴を履き、動きやすく汚れてもいい服装で行きましょう。散歩中はなにが起こるかわかりません…!汚れても洗濯がしやすく、しっかりコントロールできるように動きやすい服装で行うのが理想です。

犬の散歩に最適な時間や気温は?
時間や回数
犬の散歩に適切な時間や回数は犬種や年齢、体調などによって異なります。
同じ小型犬でも筋肉量や運動能力が異なるため一概にいえませんが、成犬の一般的な目安は下記の通りです。また一度にこの時間行かなくてならない、ということではなく、1日2~3回に分けるなど工夫をして時間をとってあげましょう。
- 小型犬:1日あたり30~60分程度
- 中型犬:1日あたり60~120分程度
- 大型犬:1日あたり60~120分以上

気温
犬にとって快適な温度帯は15~25℃、湿度は40~60%といわれています。
ただし日差しや季節にも左右されるため、散歩に行く時間帯や温度の明確な決まりはありません。天気予報や温度計を確認し、その日で散歩時間の微調整をしてあげることが必要です。
夏場は熱中症のリスクが高まるため、特に注意が必要です。
また、地面がとても熱くなるため、足の裏を火傷してしまう危険性もあります。朝方の日が昇りはじめの時間か、日が暮れて少し気温が下がった時間帯に行きましょう。手のひらで地面の熱さを確かめてから犬を歩かせるとより安心です。

食事のタイミング
食事は散歩の後にあげましょう。
食後すぐの運動は胃拡張や胃捻転症候群といった緊急疾患を引き起こす要因になります。また、散歩してすぐは消化に良くないため、散歩後は30~60分程度の時間をあけて与えましょう。胃拡張・胃捻転症候群については以下のこちらも併せてご覧ください。
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子犬の散歩
子犬が初めて外に散歩に出る際には、感染症予防のために混合ワクチン接種が必要です。
散歩の準備をする前に、子犬時期のワクチン接種がすべて終了していることを確認しておきましょう。ワクチネーションプログラムおよび混合ワクチン接種については以下の記事をご参照ください。
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混合ワクチン接種が終わっていざ散歩!と思っても、初めての胴輪やリード、音や景色の違いに驚いてまともな散歩にならなかった…なんてことは少なくありません。
最終接種までの期間に胴輪や首輪、リードに慣れる練習をしておきましょう。
またこの時期は社会化で大切な時期です。地面におろさず抱っこをして5分など短時間で外の景色を見せてあげるのも刺激になります。マイナスなイメージを持たないように無理せずに行いましょう。
いきなり長距離長時間を歩けることは少ないため、「散歩=楽しいこと」となるように無理なく少しずつ慣らしていきましょう。
他の犬や人に触れ合うのは狂犬病ワクチン接種が終わってからです。狂犬病は感染した動物に咬まれると感染し、致死率の高い病気であることが理由です。どんなに注意していても万が一はあり得ますので、しっかり予防に努めましょう。狂犬病についてはこちらをご参照ください。
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犬の狂犬病予防接種だけ義務があるのはなぜ?
犬の散歩マナーとルール
犬の散歩では法律や条例違反に関わることもあります。散歩の際は常に犬に気を配りスマホを見ながら歩いたりせず、注意事項は必ず厳守し、安全に配慮しましょう。
胴輪やリードの着用
ノーリード(リードを付けていない状態)での散歩は法律違反になるのをご存知でしょうか。
動物愛護管理法7条3項で定められており、犬や飼い主の安全に配慮し、他者に危害が及ばないよう努める義務付けられています。
普段どんなにおりこうにしていても、何かに驚いたり不慮の出来事は起こりうるため、散歩の際は必ずリードをつけておきましょう。
また、犬を登録した時に発行される鑑札や狂犬病予防接種時に発行される注射済票も着用義務があります。現在はマイクロチップを装着していれば鑑札の着用は不要です。
排泄物の処理
公共の場の汚染は違反になりますので排泄物は持ち帰らなければなりません。条例で禁止されていることも多いので注意しましょう。
尿の処理はシーツで吸い取って水で流すという流れが理想です。電柱へのマーキングは腐食の原因にもなりますので、排泄はシーツの上でできるように練習しておくといいでしょう。
また基本的なしつけをしておくと散歩マナーを守ることも容易です。
例えば、トイレトレーニングを行っていればコマンドを使用して排泄をさせたい場所でさせることができます。アイコンタクトを覚えていれば、散歩中に飼い主に視線を送ることで下上を向いて歩くため拾い食い防止などにもなります。散歩中にしつけをすることで散歩の質を向上することもでき、犬との絆を深める時間にもなります。しつけについてはこちらをご覧ください。
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雨天時の散歩の注意点
雨天時の散歩は体が濡れることを嫌がったり、防水アイテムの着用を犬が嫌がってしまうこともありますので、その場合は無理強いせず家で過ごしましょう。
家の中で過ごす場合
お散歩ができない分は他の方法で十分にストレス発散ができるような過ごし方の工夫をしてあげましょう。
- おもちゃで遊ぶ
- ノーズワークや知育玩具を使う
- コマンドや芸などのトレーニングをする
これらは頭を使うことでエネルギー発散に繋がるので室内で取り入れてみるのもいいでしょう。
外に行く場合
散歩を要求してくる、外でしか排泄をしないといった場合もありますよね。
雨の日はしっかり対策してから散歩にいきましょう。
傘を持っていると手が塞がってしまい、コントロールが難しくなり犬も濡れてしまいます。家族、犬ともに雨具を着用して出掛けるのがベストです。雨具にリフレクター(反射板)が付いていると事故防止に繋がるのでおすすめです。
帰宅後はしっかりと体や足を拭き、汚れや水分を残さないようにしましょう。汚れや水分が残っていると皮膚炎や体温低下による胃腸の機能低下などが起こることがあります。
雨天時は排泄物が地面に広がりやすいため、フンキャッチャーなど便を地面に落とすことなくキャッチ出来るグッズを活用しましょう。こういったグッズは雨の時だけでなく、軟便の時にも回収することができるのでおすすめです。

まとめ|犬の散歩は楽しいだけじゃない!
犬の散歩はただ長く歩けばよい、というわけではなく「散歩の質」が大切です。
1回30分の散歩をしたけどそのうちの20分立ち話をしてた、なんてことがあると10分程しかエネルギー消費が出来ていないことになります。これだと十分だとはいえないかもしれませんよね。
マナーやルールを守り楽しく散歩に行き、毎日の日課にしましょう。十分な散歩時間が無い場合でも外に行く時間を作り、外の刺激を与えてストレス発散や気分転換をしてあげるとよいでしょう。また、散歩コースに坂道や階段を加えて筋トレコースにするなど工夫をして、毎日同じコースではなくメリハリをつけるとストレスやエネルギーを発散することができます。十分に発散することによって問題行動の予防にも繋がります。
散歩を通じて楽しく運動やストレス解消をし、人と犬とのコミュニケーションの機会をたくさん取って心と身体の健康を作っていきましょう!
